鯉と鯰と落款

少し前にサイトをリニューアルいたしました。

確か、以前のサイトを作った当初から、スマホでプロフを見ると段落がめちゃくちゃになるのが気になっていましたが見て見ぬふりをしていて、不意に思い立ったので頑張りました。

 

上の絵は現在、東銀座のギャラリー無門さんにて展示中の「鯉鯰図」です。リネンズと読みます。

余白を多めにとった鯉と鯰のシンプルな絵ですが、組み合わせとしては初めてです。大きな鯉はとても小さな鯰をもしかしたら食べることがあるかもしれませんし、鯰は小さい鯉は確実に食べます。

ですが、この絵のようなサイズではお互いに無関心ですね。時々寄り添って泳ぐこともあるかもしれません。

 

落款は2つで、上のが鯉の絵専用の落款「萬国泳」です。 

河鍋暁斎のカラスの絵専用の落款「萬国飛」のパクリなのですが、僕も何かの本で偶然見つけたので、まず気づく人はいないでしょう。もし、知っている人がいたらこのブログを見た人ですね。

カラスが世界中に飛んでいくように、鯉が世界中を泳いでいくように願いを込めた、縁起のいい落款です。世界中に自分の鯉の絵が飾られるようになってほしいですね。

 

下の落款は瓢箪に観水と入れたものです。瓢箪型の落款自体はよくありますね。子孫繁栄・無病息災の縁起のいいモチーフらしいです。

僕も形がカッコイイなと思って作ってみたのですが、ひとつ思い出した絵がありまして、自分の中で「瓢箪の落款は鯰の絵の時にだけ使う」というルールを作りました。

その思い出した絵は、南北朝~室町時代の画僧:如拙筆の「瓢鮎図」です。

「瓢箪で鯰を押さえつけることはできるか」という禅問答を表した絵ですね。国宝です。

それができる or できないとかそういう問題ではなく、それについて考えることが重要だみたいな感じだと思うのですが、実際絵をかいていて、そういうことってよくあると思うんですよね。

例えるなら…この四角い画面のどこにどんな形の魚を配置したら正解かといつも考えているわけですが、正直正解なんかなく、ただベストだと思う絵をかいていくことが重要なのかなと。抽象的ですみません。

 

展覧会は2月29日まで開催しておりますのでお時間ありましたら是非実物をご覧いただければと思います。詳しくはNEWSInstagramをご覧ください。




阿部観水 website